奇蟲とは

奇蟲とは

奇蟲(きちゅう)とはタランチュラムカデ、サソリ、昆虫などを含む節足動物、カタツムリのような軟体動物、ヒルのような環形動物、カギムシのような有爪動物など、 陸上の小動物を中心とした、ありとあらゆる奇妙な蟲を指す造語です。

節足動物だけで世界から130万種以上が知られており、これは全生物種の半数を優に超えています。奇蟲は他の分類群も内包しているため、圧倒的な多様性を持つ巨大なグループと言えます。

奇蟲と呼ばれる生物の中でも人々が想起しやすいのは、タランチュラ、ムカデ、サソリなどではないでしょうか。彼らは人類よりはるか以前から地球に存在し、多くの神話や文献にも登場します。

奇蟲という言葉は学術的な分類ではなく定義すらありません。それゆえに混沌に満ちていて一言では言い表すことが出来ない魅力が詰まっています。
本サイトが多様性に満ち溢れた奇蟲の世界への入口となれば望外の喜びです。

代表的な奇蟲

タランチュラ

タランチュラとはオオツチグモ科のクモの通称です。
主に熱帯域に生息し、現在約1,000種が知られています。
体長は5~10cm、脚を自然に広げた時の大きさ(レッグスパン)が30cmに達するものもいます。
奇蟲飼育の中で最も歴史が古いジャンルで、奇蟲の中でも飼育者人口が最も多く、種数や情報にも恵まれています。

ムカデ

ムカデは漢字で「百足」と書く、多くの足をそなえた生物です。
「百が手(ももがて)」が転じて「むかで」と読むようになった説が知られています。
英語ではCentipede(センチピ-ド)。Centi=100 pede=足 を意味します。

世界に約3,000種が知られ、たった数センチのものから、最大の陸上無脊椎捕食動物を含む多様性に富んだグループです。

ゴキブリ

害虫としての顔が良く知られるゴキブリですが、生態は面白く、また色や形も様々です。ダンゴムシのように丸くなるヒメマルゴキブリやメタリックなニジイロゴキブリなど知れば知るほど奥が深い奇蟲です。

ヤスデ

ヤスデは地球上の生物の中で最も足の多い種を含む生物です。
英語ではMillipede(ミリピード)。 Milli=1000 pede=足 を意味します。

ムカデとの大きな違いは、毒牙(顎肢)を持たないこと、1つの胴節に2対の歩脚を持つこと(通常、第5胴節以降)、見かけ上の最終胴節に歩脚を持たないことです。

日本でも古くから知られており、平安時代の短編小説集「堤中納言物語」の1つ、「虫めづる姫君」に雨彦(あまびこ。ヤスデの古名)として登場します。

サソリ

サソリとは節足動物門クモガタ綱サソリ目に属する、鋏と毒針をそなえた生物です。現在2500種類以上が知られています。
国内にもマダラサソリとヤエヤマサソリの2種が知られています。

映画等の影響から砂漠に生息する印象が強いと思われますが、熱帯雨林、樹上、海岸、洞窟、高山にも生息します。

最大種であるインディアンジャイアントスコーピオンはじめ、ダイオウサソリ、デザートヘアリースコーピオンなどが知られています。

世界三大奇蟲

サソリモドキ

ハサミ状の触肢と細長い尾をもつ生物です。「サソリ」という名前が付きますが、サソリとは別系統です。
国内でもタイワンサソリモドキとアマミサソリモドキの2種が知られます。

英語ではビネガロンと呼ばれ、自衛用の分泌液が酢(ビネガー)のような匂いを持つことに由来します。

ウデムシ

扁平な体と、細長い歩脚そして和名の由来となった腕のような触肢が特徴的な生物です。奇妙な見た目からハリー・ポッターと炎のゴブレットなど映画作品に、登場することがしばしばあります。
見た目の恐ろしさとは裏腹に大人しく、人間に対する毒性も知られていません。

主に熱帯雨林や洞窟に生息しています。

ヒヨケムシ

ヒヨケムシはクモガタ類の中でも最大の鋏角をもつ生物です。鋏角は上下に開きハサミ状であり、獲物を捕らえるとものすごいスピードで咬み潰します。
昼の砂漠等で日陰を求めて走る姿や、日陰に潜む姿から、日を避ける虫が転じてヒヨケムシと名付けられたと言われます。
学名のSolifugaeはラテン語のsol=太陽 と fugere=逃げるを合成したものです。

そのほとんどは無毒であると考えられています。

下記、掲載予定。

ダンゴムシ ワラジムシ

ハンツマン

その他のクモ

カギムシ

カニムシ

カマキリ

サシガメ

ゴミムシ

ハンミョウ

ホタル(ベニボタル/マドボタル含む)

シミ

ナナフシ

アリ

ハエ

ハチ

バッタ