アカズムカデ

中国、東南アジアなどに分布する大型のオオムカデ。トビズムカデの赤脚個体としばしば混同されていますが別種で、大きさも形態も大きく異なります。

簡易的な見分け方として、アカズムカデはより大型で、曳航肢が非常に太いことが特徴として挙げられます。
残念ながら日本にアカズムカデは分布していないため、野外で判断に迷うことはまずありません。
より正確に見分けたい場合は第20歩肢第一跗節の蹴爪を欠いているか見る必要があります。

こちらは赤脚タイプのトビズムカデ。
曳航肢を見れば一目瞭然です。

種小名は多い歯という意味です。確かに歯板の小歯はトビズムカデより1対ずつ多いです。
ただし、何と比較したものなのかは不明です。

黄脚タイプや橙色脚タイプも知られます。

香港では観察が行いやすく、一晩で2匹見たこともあります。
自然度の高い環境のみならず、夜間の都市公園にも現れることがあります。

また、アオズムカデや、リュウジンオオムカデと共通祖先をもつとされており、 第20歩肢の第一跗節の蹴爪を欠いているなどの共通点があります。

大きくて奇麗、ムカデマニアなら飼育しない理由はないと思います。

参考
学名:Scolopendra multidens
最大全長:25cm
温度:26-28℃前後
湿度:高湿度
棲息環境:地中-地表
成長速度:1年で性成熟(成虫)