オオゴキブリ

オオゴキブリ オス成虫

学名:Panesthia angustipennis spadica
分布:日本、台湾
体長:約35~45mm
産卵様式:卵胎生
ガラス・プラスチック面垂直歩行:歩行できない

解説

 森林内の朽木中に生息しており、屋内侵入することは基本的にありません。夜間には朽ち木の外に出て活動している個体が見つかります。羽化したばかりの成虫は翅を持ちますが、同種間で齧り合い、欠損してしまいます。丈夫な種で、飼育繁殖は容易です。クワガタムシ用の産卵木に加水し、未発酵マットに埋め込んだセットで飼育が可能です。ただ、この方法だと個体が朽木中に入り込んでしまうため、ふれあいや生死の確認には適していません。ふれあいを目的にする場合はケース内に未発酵マットを5センチほど敷いたケースで飼育するとよいでしょう。エサは朽木以外にも様々なものを摂食します。昆虫ゼリーや野菜類などを与えると朽ち木から出てきて摂食する様子を観察出来ます。八重山列島の個体は幼虫の時期、胸に赤い斑紋を持ちます。
(文・写真: 竜洋昆虫自然観察公園 柳澤静磨)

参考文献
・柳澤静磨, 2022. ゴキブリハンドブック. 文一総合出版. 東京.