ゼブラローチ

学名:Eurycotis decipiens
分布:トリニダード・トバゴ
体長:約25~35mm
産卵様式:卵生
ガラス・プラスチック面垂直歩行:歩行できる

解説

 流通名の通り、腹部が縞模様のゴキブリです。オス成虫、メス成虫共に橙色のハネを持ちますが、短く、飛ぶことはできません。前胸背板には薄黄色の輪状紋を持ち、中央は黒色です。なんとなくアライグマのように見えます。危険を感じると青リンゴのような爽快感のあるにおいの液体を放出します。これはおそらく捕食者に対する防衛のためと考えられます。人体への影響については不明ですが、粘膜などの弱い部分には付着させないよう注意が必要です。
 飼育は癖があり、筆者の元では細々と続いているだけで爆増はしていません。卵鞘は樹皮などに産み付けます。飼育ケースは未発酵マットなどを床材に使い、そこに樹皮や流木を立体的に組んで足場を作ります。水分は給水器の設置や、ゼリーから補給させるといいでしょう。過去には多く流通していましたが、ここ数年間は流通しているのを確認していません。
(文・写真: 竜洋昆虫自然観察公園 柳澤静磨)

参考文献
・Beccaloni G. W., 2014. Cockroach Species File Online. Version 5.0/5.0. World Wide Web electronic publication. accessed 16 September 2023.