アシナガゴキブリ

学名:Catara rugosicollis
分布:マレーシア、インドネシア
体長:15~20mm
産卵様式:卵生
ガラス・プラスチック面垂直歩行:歩行できる

解説

 その鎧を着たような見た目から、アーマードローチとも呼ばれます。オス成虫は腹部末端を超える翅を持ち、メス成虫は幼虫時と見た目がほぼ変わらず無翅です。高標高地に生息し、高温に弱いと考えられます。筆者は23度を超えないように管理しています。
 危険を感じると鼻を突くような薬品臭のする液体を放ちます。これは密閉された状態では他の個体や別の生物を死亡させるほど強力であるため、扱う際は注意が必要です。
 わずかに湾曲した扁平な卵鞘を樹皮などに産み付けます。成虫幼虫共に樹上で見つかるため、樹上性と考えられます。飼育ケースには足場や産卵場所になるようなコルク樹皮を入れるといいでしょう。水切れにも弱いため、水で戻したミズゴケをケースの一部に設置、もしくは床材をミズゴケにして、そこに樹皮を立てかけるように設置すると飼育可能です。
(文・写真: 竜洋昆虫自然観察公園 柳澤静磨)

アシナガゴキブリ 卵鞘

参考文献
・Beccaloni G. W., 2014. Cockroach Species File Online. Version 5.0/5.0. World Wide Web electronic publication. accessed 16 September 2023.
・鈴木知之, 2005. ゴキブリだもん 美しきゴキブリの世界. 幻冬舎コミックス, 東京.